地形図解説 ー地形・村落・都市ー/台地・沖積平野 下総台地(千葉)

解説
 日本の平野は堆積平野であり、海岸平野や沖積平野・台地からできている。台地は、更新世に河川や海などの堆積作用によってできた平野が隆起し、侵食されないで残った所である。沖積平野は完新世に新たな堆積がなされた所である。
 この地図の地域は下総台地の一部分である。関東ローム層に覆われたほぼ平坦な地層からなり、その間に樹枝状に入り組んだ細長い侵食谷が発達し、谷底平野を形成している。台地上は畑・果樹園・森林(平地林)などに、沖積平野(谷底平野)は水田に利用されている。
 一般に、台地上は水が得にくいため開発が遅れた。武蔵野では、江戸(東京)への食料供給の必要性や井戸掘り技術の発達により、江戸時代になって開発が進んだ。一方、下総台地は江戸時代には大部分が原野のままで、幕府の牧(牧場)に利用されていた。明治時代になってから さつまいも、さといも、落花生が導入され、開発が始まった。その後、東京の発達とともに近郊農業地域の性格を強め、野菜の生産が増加した。
 一方で、もともと水害の心配のない台地は、用水が完備したことで水不足問題が解決し、開発が進みやすい地域となった。特に都市近郊では、台地上の交通網の整備とともに宅地化や工場の建設が進むなど、都市化の波を受けるようになった。この地図からは、東京と直結する鉄道の建設によるニュータウンの開発や大学の進出などの様子を読み取ることができる。